Tableau Desktop 基本のグラフ(3) 〜並列棒グラフと並列積み上げ棒グラフ

Tableauを利用すると、直観的なインタフェースで様々な目的に応じたグラフを描くことができます。

本ページでは、いくつかのグループ毎に並んだ並列棒グラフ(grouped bar chart)を紹介します。

並列棒グラフはグループ毎に特定の値を比較する際によく利用されます。例えばカテゴリ毎に毎年の売上を把握したい場合、地域毎に売上と利益率を比較したい場合などに相当します。

以下では、並列棒グラフ並列積み上げ棒グラフに分けて作成方法を紹介します。

並列棒グラフ

並列棒グラフでグループ毎にディメンションやメジャーの値を比較するケースを紹介します。

ディメンションで値を比較

最初はグループ毎にディメンションで値を比較する場合です。
スーパーストアのデータを利用して実際にVizを作成してみたいと思います。

やってみよう!

地域毎に毎年の売上を比較する並列棒グラフを作成してみましょう。

【完成図】
以下のようなVizを作成します。
Tableauで並列棒グラフを作成「地域」というグループ毎にディメンション「年」で「売上」を比較することができます。
こちらのVizはTableau Publicに上げています。

【作成方法】
早速作成開始です。

  1. データペインの「地域」と「オーダー日」を順番に列にドラッグ&ドロップします。
  2. さらにデータペインの「売上」を行にドラッグ&ドロップします。
    すると以下のようになります。
  3. マークのタイプを「棒」に設定します。

    以下のような並列棒グラフが出来上がりました。
    地域毎に毎年の売上を比較することができるので、関西などの増加傾向にある地域と東北のように増減を繰り返している地域がすぐに分かります。

比較したいグループとディメンションをに、メジャーをにドラッグ&ドロップするとディメンションの並列棒グラフになります。

メジャーの値を比較

次はグループ毎にメジャーの値を比較する場合を見ていきます。

やってみよう!

地域毎に売上と利益を比較する並列棒グラフを作成してみましょう。

【完成図】
以下のようなVizを作成します。

「地域」というグループ毎に「売上」と「利益」という2つのメジャーの値を比較することができます。
こちらのVizはTableau Publicに上げています。

【作成方法】

  1. データペインの「地域」と「メジャーネーム」を列に、「メジャーバリュー」を行にドラッグ&ドロップします。
    すると以下のようになります。
  2. メジャーバリューから表示しない項目をドロップアウトして「売上」と「利益」のみにします。
    以下のようになります。
  3. 最後に色分けをします。⌘キー(WindowsではCtrlキー)を押しながら、列の「メジャーネーム」をマークの色にドラッグ&ドロップします。

    できあがりました。売上と利益を地域毎に同時に比較することができるので、四国は売上は小さいものの対利益が大きいことや北海道は赤字であること等が分かります。

比較したいグループとメジャーネームをに、メジャーバリューをにドラッグ&ドロップするとメジャーの並列棒グラフになります。

上記の例にある「利益」と「売上」のようにスケールが類似するメジャーを比較する場合は問題ありませんが、「売上」と「数量」のようにスケールが異なる場合には以下のように不具合が生じます。

数千万になる売上のスケールに合わせて表示されるため、数百個程度の数量の棒グラフが小さくほとんど見えない状態になっていることが分かります。

そのような場合には、二重軸を利用した並列棒グラフにすると見やすくなります。二重軸のグラフとは左右の軸にそれぞれ異なる値をとるグラフを指します。

実際にVizを作成しながら見ていきたいと思います。

やってみよう!

地域ごとに売上と数量を比較する並列棒グラフを作成してみましょう。

【完成図】
以下のようなVizを作成します。

「地域」というグループ毎に「売上」と「数量」という2つのメジャーの値を比較することができます。Vizの左軸が売上、右軸が数量を表しているので見やすくなっています。
こちらのVizはTableau Publicに上げています。

【作成方法】

  1. データペインの「地域」と「メジャーネーム」を列に、「売上」を行にドラッグ&ドロップします。
  2. データペインの「数量」をグラフの右端にドラッグ&ドロップします。

    以下のように二重軸のグラフなります。
  3. 棒グラフに変更するため、マークのタイプを「棒」にします。

    以下のように二重軸の並列棒グラフができあがりました。

二重軸にすることによって、単位やスケールの異なる値も比較しやすくなります。

並列積み上げ棒グラフ

Tableauでは並列積み上げ棒グラフも作成できます。
並列積み上げ棒グラフは並列棒グラフの棒グラフが積み上げ形式になったもので、その分Vizの情報量が増します。
スーパーストアのデータを利用して実際にVizを作成してみたいと思います。

やってみよう!

地域毎に四半期の売上を比較することができ、さらに売上のカテゴリ別内訳が分かる並列積み上げ棒グラフを作成してみましょう。

【完成図】
以下のようなVizを作成します。
Tableauで並列積み上げ棒グラフを作成
こちらのVizはTableau Publicに上げています。

【作成方法】

  1. 始めに地域毎に四半期の売上を比較する並列棒グラフを作成します。
    データペインの「地域」と「オーダー日」を順番に列に、「売上」を行にドラッグ&ドロップします。「オーダー日」は「四半期」を選択します。
  2. マークのタイプを「棒」に設定します。

    以下のようになります。並列棒グラフができました。
  3. 積み上げ形式にします。データペインの「カテゴリ」をマークの色にドラッグ&ドロップします。

    完成しました。Tableauで並列積み上げ棒グラフを作成全般的にどの地域においても売上に占めるカテゴリの割合は同じ傾向ですが、四国ではQ1とQ3に家具の売上の割合が小さいことがあることが分かります。

並列積み上げ棒グラフはVizの情報量が増してやや複雑になりますが、利用の仕方によっては有用な知見が得られることがあります。

本ページでは、いくつかのグループ毎に並んだ並列棒グラフと並列積み上げ棒グラフを紹介しました。

タイトルとURLをコピーしました