Tableau Desktop 使い方 フィルター 〜ディメンションとメジャーで絞り込み

Tableauではフィルター階層を利用して、ユーザが指定した条件で表示内容を切り替えるビューを作成することができです。

本ページでは、ディメンション・メジャーフィルターを利用して、分析するデータの範囲を様々に変更する方法を紹介します。

フィルター利用の基本

Tableauには様々な段階でフィルターを適用することができますが、ここで紹介するフィルターはワークシートでビューを作成する段階で利用するディメンション・メジャーフィルターになります。

ビューを作成する際に、ディメンションやメジャーに条件を指定してデータを絞り込みたい場合が出てくると思います。

よくある例としては、

  • 特定の製品カテゴリの注文だけを可視化したい
  • 売上が1万円以下の製品は対象外にしたい
  • 直近半年のデータを細かくみたい

などが挙げられます。

フィルターを設定すると、例えば以下のように表示されて、ユーザが任意に絞り込みができるようになります。
▼金額のフィルター

▼時間のフィルター

便利なフィルター機能ですが、多用すると見づらくなりますし、適用範囲を拡大すると処理が重くなるという欠点があります。
以下にいくつか気をつけるべき点をまとめてみます。

  • フィルターの適用範囲は最小限に留めておくこと
    適用対象を拡大すると表示速度が遅くなるなど性能が悪化する可能性があるため、できるだけワークシートを跨いだ利用は避けてワークシート内の利用に留めておきましょう。
  • 選択項目の多いフィルターはできるだけ避けること
    選択肢が多いフィルターの表示には時間がかかりがちになるので、項目名を表示する必要のないフィルターを作成すること
  • パラメーターアクションの利用を検討してみる
    フィルターの代わりにパラメーターやフィルターアクションで同等の絞り込みができる場合には、処理が速くなることが多いので、それらの利用をおすすめします。
    パラメーターは利用の際に計算フィールドと併用するため、フィルターよりも複雑な計算処理が可能になります。
    フィルターアクションはダッシュボード上にシートを配置して、クリックすると他のシートが絞り込まれるように設定します。フィルターより設定がやや複雑ですが、アクション実行時に選択項目が動的に作成されます。

ディメンションで絞り込み

ディメンションフィルターは、フィルターシェルフにディメンションのフィールドをドラッグ&ドロップして設定します。
フィールドのデータ型が文字列、日付によって設定の仕方が変わるのでそれぞれ別々に紹介します。

データ型が文字列の場合

特定の製品カテゴリの注文だけを可視化したい、あるいは特定の地域のみを分析したい等の場合には、ディメンションでデータの絞り込みをします。

例えば特定の「サブカテゴリ」に絞り込んだ売上のチャートを作成してみましょう。

まず最初にサブカテゴ別の売上チャートを作成してみます。

ここで、データペインの「サブカテゴリ」をフィルターシェルフにドラッグ&ドロップします。

フィルターの設定画面で、絞り込みたい項目にのみチェックを入れます。
例えば、「コピー機」「椅子」「紙」に絞り込む場合には以下のように設定します。

「OK」をクリックするとチャートが3サブカテゴリに絞られます。

他にも、売上の上位5件のサブカテゴリに絞り込むというようなこともできます。
以下のように設定します。

「OK」をクリックすると以下のように変わります。

絞り込み状況を明らかにするために、フィルターを表示してみます。
フィルターシェルフの「サブカテゴリ」を右クリックして、リストから「フィルターの表示」を選択します。

すると、右側にフィルターが表示されるようになります。

フィルターのチェックを変更すると、チャートの表示も切り替わります。

Tableau ReaderやTableau Serverのユーザも、表示されたパラメーターを利用してチャートを切り替えることができるようになります。とても便利ですね。

データ型が日付の場合

直近半年のデータを細かく見たい、2020年度に限定して売上を可視化したい等の場合には、日付型のディメンションでデータの絞り込みをします。

例えば、注文日の日付を絞り込んだ売上のチャートを作成してみましょう。

まず最初に毎月の売上チャートを作成してみます。

ここで、データペインの「オーダー日」をフィルターシェルフにドラッグ&ドロップします。

するとどのように設定するのか尋ねられるので、いずれかを指定します。

以下に「相対日付」「日付の範囲」「不連続の日付」を選択した場合の設定方法を示します。

  • 相対日付
    特定の日付を基準とした期間を設定します。
    例えば、現在から遡って過去半年間のデータに絞り込む場合には以下のように設定します。

    「OK」をクリックするとチャートの表示期間が狭まります。

    フィルターを表示させてみると、以下のように期間指定できるようになります。
  • 範囲指定
    日付けの範囲を指定します。
    例えば、2019年10月1日から2022年3月31日までのデータに絞り込む場合には以下のように設定します。

    「開始日」を選択して特定の日付以降、あるいは「終了日」を選択して特定の日付以前の期間といった範囲指定も可能です。
    「OK」をクリックするとチャートの表示期間が狭まります。

    フィルターを表示させてみると、以下のように期間指定できるようになります。
  • 不連続日付の選択
    日付を不連続として扱い、リストから個別の日付を選択することができます。
    例えば、2020年10月から半年間のデータに絞り込む場合には以下のようにチェックを入れます。

    「OK」をクリックするとチャートの表示期間が狭まります。

    フィルターを表示させてみると、以下のように期間指定できるようになります。

上記のうち「不連続日付の選択」でフィルターする方法は、項目数が多いと処理が遅くなりがちなので、可能であれば相対日付範囲指定の連続のフィルターを利用した方がよいでしょう。

メジャーで絞り込み

メジャーフィルターは、フィルターシェルフにメジャーのフィールドをドラッグ&ドロップして設定します。

売上が1万円以下の製品は対象外にしたい、利益が出ている製品を分析したい等の場合には、メジャーでデータの絞り込みをします。

例えば、利益が出ている製品を散布図にプロットしてみましょう。

まず最初に売上と利益の製品散布図を作成してみます。

ここで、データペインの「利益」をフィルターシェルフにドラッグ&ドロップします。

するとどのように設定するのか尋ねられるので、集計の方法を指定します。

例えば、利益の合計が0円以上の製品に絞り込む場合には以下のように設定します。

「OK」をクリックすると製品が絞り込まれてプロットされます。

フィルターを表示させてみると、以下のように金額を指定できるようになります。

本ページでは、ディメンション・メジャーフィルターを利用して、分析するデータの範囲を様々に変更する方法を紹介しました。

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